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鋼材性能チャートグラフ

Steel Chart.jpg

靭性

耐摩耗性

耐食性

上記チャートグラフはおおよその性能です。

このグラフに加えて、刃の形状、熱処理プロセスにより性能は大きく変わります。



​耐食性

耐食性が刃物に直接影響するのは、刃先となります。
目視できないレベルの錆であれど、刃先に錆が発生すれば切れ味が低下します。
炭素鋼のように錆やすいナイフは、使用後に水分をしっかり拭き取るか、革砥でのストロッピングをおすすめします。

 
海水環境における有効な耐食性は、上記グラフより7以上であれば耐食性の差はほぼ実感するのは難しく、約8時間孔食につながるような錆びは発生しません。
もし錆びてしまったとしてもタオルの乾拭き程度でダメージ無く錆びを拭き取ることが可能です。


​靭性

鋼は衝撃を与えると内部から小さなヒビが入り、欠けたり割れる事があります。この欠けにくさ、つまり粘り強さが靭性となります。
靭性が高ければ強度が高いという訳でもなく、靭性が高くとも硬度が低いと刃先が曲がるなどの変形を生じます。これにより硬度とのバランスを合わせて考える必要があります。


主観的には61HRC以上の硬度があり高靭性であれば強度の高い刃物といえます。


耐摩耗性

耐摩耗性による切れ味の持続は、端的には硬度と直結します。しかし鋼の特性により、同じ硬度、同じエッジ角でも耐摩耗性は変わります。
これは鋼を構成する元素配合、炭素比率による他の元素の炭化、組織の微細性などによります。

代表的な例であれば、高性能粉末鋼であるM390がMicroCleanと謳われる程きめ細かい組織となり、硬度61HRCであるにもかかわらず、非常に優れた耐摩耗性を備えています。更にそのような、きめ細かい組織は優れた切れ味にも影響します。
​しかし切る対象に硬い物も含まれる場合は、耐摩耗性に靭性も必要とされます。


Steel

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